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遥かなる音盤 3
僕が中学の頃、周りでは歌謡曲や日本のフォークを聴いている人が多く、洋楽でもポール・モーリアのようなムード音楽、良くてビートルズ、サイモンとガーファンクル、レターメン、カーペンターズぐらいだったと思います。
世界的にはサイケ・ブーム後のロックの爆発の時期に、日本ではコアなロック・ファン以外はこんな感じだったのかもしれません。
ラジオも事あるごとに「ビートルズ再結成」の話題で、何とも後ろ向き。

当時の日本は今考えるよりも遥かに文化的時差があり、欧米の音楽事情から数年以上遅れているようでした。
(勿論中学生の僕はそんなこと知りません。)
「ちびまる子ちゃん」を見てもわかります。
70年代になってもフォーク・ブームは全開ですし、サイケなお兄さんお姉さん方が近所を闊歩していました。

今と違い、何せ情報が少ないのです。
その上レコードは、子供にとって高いのでいつもは買えません。
買って気に入らなかったら、みんな一生の不覚のようにがっかりしました。

買う前に聴いてみればいいじゃん、と言うかもしれませんが、そのチャンスが少ないのです。
①欲しいレコードを持っている友人に貸してもらう、②レコード屋で試聴する、③FM放送で聴く、ぐらいです。
①③は欲しいものが聴けるとは限らないし、②は何度もやっていると嫌がられるし、金のない中学生に聴かせたがりません。
後は音楽雑誌ですが、これもお金が必要だし、芸能雑誌的でくだらなかったり、硬派の雑誌はガキにはチンプンカンプンでした。

最後の頼りはレコードに入っているライナー・ノーツでした。
好みのレコードのライナーを書いている人は同じ嗜好性があるのでは、という気持ちで熱心に読んでいる友人も多いでした。
行間を読み込み、次に買うレコードの品定めをするのです。

僕が買って、一番ショックだったのはジェスロ・タルの「天井桟敷の吟遊詩人」でした。
他のレコードのライナーで褒めていたのに、何度聴いても良さが分かりません。
捨てたくなりましたが、悔しくてそのまま聴き続けました。

と、ある時これは最高に良いレコードだと分かったのです。
読書百遍義自ずから見る、ということです。
今では(ちゃっかり)愛聴盤です。
聴きすぎて、いいのか悪いのか分からなくなりましたが。
天井桟敷の吟遊詩人-1
「大きい音で聴く!」というのもいい音楽に聴こえる効果があるようです。
これも試してみてくださいね。
イヤホンや小さなスピーカーでチンマリ聴くんじゃなくて、部屋全体に鳴り響かせて・・・ただし窓は閉めて。

続くかも。

KS

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[2019/02/08 08:28] | 音楽 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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