ガイア・アソシエイツで設計したコシ産婦人科医院リプロダクション(不妊治療)部門の紹介の続きです。
さて、今回からはリプロダクション部門本体の紹介です。 上の写真は前回の青い階段(写真右)から入るとすぐにある受付です。 ここからバリ風です。 「バリ」と言いましたが、目的は「医院をリゾートに」もしくは「リゾートを医院に」です。 建築主手持ちの家具などの調度品がマッチするのは東南アジア風だということ、その中で僕が行ったことがあるのはタイとバリ島だけということから、今回はインテリア・デザインに特徴が出せそうなバリにしたのです。 余談ですが、バリ島は観光開発されてもうだめだ、と言われています。 僕も2回行ってみてそれを痛感しました。 2回目はまるで違う島に行ったみたいでした。 なので今回は「イメージ」としてののんびりしたバリです。 バリのインテリア・デザインを少し研究してみました。 特徴のひとつは天井のようです。 バリのモダン建築でも、バリらしくしようとしている場合は天井に特徴を持たせています。 それ以外は案外自由で、何でもありかな、という印象でした。 逆に言えば、バリっぽくしようと思えば、天井のデザインに注意すれば良い、ということです。 そういう目で写真をご覧ください。 天井と言っても、天井板の目の流れ、回り縁・さお縁などの寸法の違いによって、バリらしくなくなってしまうように思いました。 悪くすると日本の田舎造りっぽくなり、居酒屋みたいになることもありえます。 (田舎造りの店にも行って注意点を確認しました。) そんな風にならないよう、デザインのティテール(部分詳細)の検討も重ねました。 部材の原寸模型なども作ってみました。 ところで、このような(印象の)重い天井デザインをして気がついたことがあります。 今回改修工事なので、新設設備などの諸事情からどうしても天井や梁が低くなるのですが、この天井デザインだと低い天井高が気にならないのです。 暑苦しく天井がかぶさってくるのでは、と少し心配しましたが、そのような印象は全くありませんでした。 良かったけれど、なぜなんだ~。 天井と言えども、医院全体の空間イメージをアップさせる大きな要因となったのです。 ここで思い出しました。 昔、友人が設計した住宅を見に行ったことがあるのですが、天井が低いから天井を全て真っ黒くした、というのです。 え~っと思いましたが、確かに天井の低さがそれ程気になりませんでした。 今回と似たような例なのでしょうか。 (良い子は真似しないように。) 次回は患者動線に沿って部屋を見ていきます。 KS |
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