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ほつれ髪の女
巷ではゴールデン・ウィークですね。
私達は半営業中です。(痛)
ほつれ髪の女
レオナルド・ダ・ヴィンチ美の理想」という展覧会を渋谷のBUNKAMURAザ・ミュージアムで観ました。
フェルメールの時もそうでしたが、ダ・ヴィンチも有名なのでお客さんはワンサカいました。
が、見どころとしてはこの「ほつれ髪の女」のみ、といったところでしょうか。
憂いを含んだ彼女の柔らかな表情は、まさに聖母マリアを思わせる慈愛に満ちています。
ふわふわした髪の毛もこの女性の優しさを思わせる感じで、しばらく見入ってしまいました。
レオナルド・ダ・ヴィンチというと、残っている作品が少なくて、「モナリザ」と「最後の晩餐」ぐらいしか思い浮かばない人も多いと思いますが、それには訳があったのです。
当時のイタリアは今のように統一されたひとつの国ではなく、都市ごとに分かれた小さな国の集まりだったのです。
戦争も多く、政情は不安定で、なにか事が起きるとすぐに逃げないといけないような状況だったようです。

もともと絵を描くというのは、(特に今のような持ち運びできる絵の具のチューブがないような時代だと)腰を落ち着けてじっくり時間をかけて打ち込まないとできない行為です。
いつ何があるかわからないような状況では、とても大作など描けません。
もし、時代がもう少し安定していたら、おそらくもっとダ・ヴィンチも製作に打ち込めたでしょう。
若い頃から、師匠も驚くような才能を示していたダ・ヴィンチでさえ、時代の荒波に翻弄されるよりしか、しかたがなかったのでしょうか。

晩年やっとフランス王をパトロンに得て、さあこれから!というときに亡くなってしまいました。
でも、それだからこそ、私達は残された僅かな作品の前で、この人の偉大さ、芸術性の高さに目を見張り、もっと見たい、もっと知りたいと思うのかもしれませんね。

鈴木早苗

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[2012/04/29 09:27] | 展覧会 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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