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コシ産婦人科医院リプロダクション部門 1
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今回からガイア・アソシエイツで設計したコシ産婦人科医院リプロダクション(不妊治療)部門を紹介いたします。

この医院については以前にもブログで紹介した通り、ガイア・アソシエイツで主に内装の改修設計を継続的に行っています。
(元々の建築は他の建築家の設計です。)
今までは、既存の医院の機能+αでの改修でしたが、今回は違います。
医院の上階の自宅だった部分を、1フロアまるごと(この医院に今までなかった)リプロダクション部門にするのです。

現在日本では、不妊治療ができる病院の数はまだ少ないようです。
けれども、僕達が思っているよりもはるかにニーズが高くなっています。
身体にはそれほど問題が無くても、ストレスなどで妊娠しにくくなっているようなケースも多いのです。

さて、医院には以前小さな別館(エコー室・エステなど)がありまして、そこはなぜか東南アジア風の設えがしてありました。
写真は、解体前の別館でのそれらの様子です。
その別館を取り壊す時に、東南アジア風の家具・置物・絵画などを捨てずに医院の地下室にとっておいてもらいしました。
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なぜかというと、ゆくゆくリプロダクション部門を作る時に、それらを使ってゆったりとくつろげるバリ島のホテルのようなの医院にしたらどうか、と思いついたからです。
最初は漠然と考えていましたが、とっておいた東南アジア風の品々がかなり充実しているので、結構徹底したものにできるのでは、と思いました。

ということで、写真のような家具等を全て撮影・実測してリスト化しました。
結構骨の折れる作業ですが、後でとても役に立ちました。
中には東南アジア??????なものもありましたが、バリを正確に再現するのが目的ではないので、エキゾチックで雰囲気が合いそうなものはOKでいきました。
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ガイア・アソシエイツでは、「〇〇風」などというデザインは普段はやらないのですが、今回は特別です。
やるならバリバリに!

その後、リプロダクション部門は、新築案・既存改修案・設計変更・工事延期など紆余曲折がありましたが、この度計画開始から4年で完成に至りました。
これから紹介していきます。
続く。

KS

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[2018/09/24 08:06] | コシ産婦人科医院リプロダクション部門 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
コシ産婦人科医院リプロダクション部門 2
ガイア・アソシエイツで設計したコシ産婦人科医院リプロダクション(不妊治療)部門の紹介の続きです。

今回は医院へのアプローチ(玄関に至る通路)について。
アプローチは初めて来る人にとってとても重要、第一印象を左右します。
それが心地良ければ2回目からも楽しく来られますよね。

このリプロダクション部門は医院の2階フロア全体を占めています。
2階へは、外部から直接のエレベーターか、1階の医院もしくは専用玄関からの階段でアプローチします。
次の写真が改修前の階段です。
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1階の産婦人科医院の内装は、ガイア・アソシエイツで以前に設計したもので、雰囲気はガイア的サイケデリア。
今回の2階リプロダクション部門のバリ風とは全くデザインが異なります。
ということで、1階と2階とをつなぐ「階段」はどちらのデザインとも違うものにしたい、と考えていました。
トンネルを抜けると「何だここは」みたいな。
けれど医院ということもあるんで、あまりぶっ飛んだこともできないかな、などとも思っていました。

ところがある時、建築主から「階段は青の洞窟みたいなのはどう?」と言われました。
(レトルトのパスタソースのことじゃなくてイタリアのカプリ島の方ね。)
勿論、その通り作るのではなくて、そんなイメージという意味だと思いますけど。
行ったことないけれど本物はこんな感じ。
青の洞窟
それであれば1階と2階のデザインとも全く違うし、青いトンネルを抜けるような効果も出ると思い、「ぜひやってみまひょ~。」ということになりました。
建築主がそこまで思い切ったイメージをしているのであれば、こちらも張り切れるというものです。

けれども、既存の階段室の床を青くするだけでは洞窟の雰囲気は出ないと思われたので悩みました。
文化祭じゃないんでチャチな感じになるとまずいし。
床には水は張れないし、余り暗いのも危なっかしいですしね。

結論としては、壁・天井は同じ素材で青く包み込むようにし、床は青とグレーの市松模様にしてメリハリをつけ、医院の階段としての安全性も確保しました。
階段室にある既存の窓は日光が燦々と入ってシラケるので、ガラスに青いフィルムを貼りました。
本当の青の洞窟とは様相は違うけれど、面白くなりそうです。

次の写真は1階の専用の入口から入った所です。
既存のニッチのような意味不明だった(段裏)部分には、最初から割れているタイルを貼って、何となく洞窟っぽさ(?)を出しました。
(写真は扉を開けて外光を入れて撮影しているので、実際よりも明るい感じになっています。)
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次の写真、一番上の改修前の写真と比べてみてください。
同じ階段とは思えないですよね。
1階床には魚の動画を映写し、水底から上がっていく雰囲気を出しました。
ライティングダクトに引掛けるだけで映写できる簡便な映写装置(スペース・プレーヤー)を使いました。
本体は若干大きめですが、別置きの機械が不要なのでとても便利です。
ソフトの構成は弟に頼みました。
初めてここを通る人は、驚いてつい足をひっこめてしまうようです。
0034.jpg
次の写真は2階リプロダクション部門玄関です。
突然アジア的な設えもあり、おっという感じがしませんか。
(余談ですが、濃い青と濃い茶色は相性が良いです。)
この階段、3階まであるのですが、全てこの青いデザインにしてしまいました。
0044.jpg
次回は、2階のリプロダクション部門に入ってみましょう。

KS

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[2018/10/02 08:00] | コシ産婦人科医院リプロダクション部門 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
コシ産婦人科医院リプロダクション部門 3
0049_201808311024274cf.jpg
ガイア・アソシエイツで設計したコシ産婦人科医院リプロダクション(不妊治療)部門の紹介の続きです。

さて、今回からはリプロダクション部門本体の紹介です。
上の写真は前回の青い階段(写真右)から入るとすぐにある受付です。
ここからバリ風です。

「バリ」と言いましたが、目的は「医院をリゾートに」もしくは「リゾートを医院に」です。
建築主手持ちの家具などの調度品がマッチするのは東南アジア風だということ、その中で僕が行ったことがあるのはタイとバリ島だけということから、今回はインテリア・デザインに特徴が出せそうなバリにしたのです。

余談ですが、バリ島は観光開発されてもうだめだ、と言われています。
僕も2回行ってみてそれを痛感しました。
2回目はまるで違う島に行ったみたいでした。
なので今回は「イメージ」としてののんびりしたバリです。

バリのインテリア・デザインを少し研究してみました。
特徴のひとつは天井のようです。
バリのモダン建築でも、バリらしくしようとしている場合は天井に特徴を持たせています。
それ以外は案外自由で、何でもありかな、という印象でした。
逆に言えば、バリっぽくしようと思えば、天井のデザインに注意すれば良い、ということです。
そういう目で写真をご覧ください。
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天井と言っても、天井板の目の流れ、回り縁・さお縁などの寸法の違いによって、バリらしくなくなってしまうように思いました。
悪くすると日本の田舎造りっぽくなり、居酒屋みたいになることもありえます。
(田舎造りの店にも行って注意点を確認しました。)
そんな風にならないよう、デザインのティテール(部分詳細)の検討も重ねました。
部材の原寸模型なども作ってみました。

ところで、このような(印象の)重い天井デザインをして気がついたことがあります。
今回改修工事なので、新設設備などの諸事情からどうしても天井や梁が低くなるのですが、この天井デザインだと低い天井高が気にならないのです。
暑苦しく天井がかぶさってくるのでは、と少し心配しましたが、そのような印象は全くありませんでした。
良かったけれど、なぜなんだ~。
天井と言えども、医院全体の空間イメージをアップさせる大きな要因となったのです。

ここで思い出しました。
昔、友人が設計した住宅を見に行ったことがあるのですが、天井が低いから天井を全て真っ黒くした、というのです。
え~っと思いましたが、確かに天井の低さがそれ程気になりませんでした。
今回と似たような例なのでしょうか。
(良い子は真似しないように。)

次回は患者動線に沿って部屋を見ていきます。

KS

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[2018/10/17 08:00] | コシ産婦人科医院リプロダクション部門 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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